不妊の原因と代謝

不妊治療不妊治療といえば、体外受精など高度生殖医療(ART)を想像する方も多いのですが、実際に高度な生殖医療を必要な方は10~20%と言われ、その他の原因や対策がある場合が多いようです。

まず、男性不妊かもと悩んでいる場合、精子の数や運動率を上げる事を第一目標に、禁煙したり食生活を改善したり、亜鉛などのサプリを摂取しますが、女性の場合はどのような対策をするのでしょうか?

男性と比べると女性の場合、妊活や不妊に関して自身で調べたり婦人科に検査に行く方も多いのですが、不妊原因は男性より複雑で個人差があるようなので対策も幅広いようです。

【子宮の因子】

  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 子宮頸がん
  • 【卵巣の因子】

  • 卵巣嚢腫
  • 排卵障害
  • 卵子の老化
  • など

    妊娠のためのカラダ作り

    妊娠のカラダ作り妊活や不妊治療では、「排卵が起きている」事や「卵管が詰まっていないか」、男性の場合も「精子の数が多いか、運動率が高いかどうか」等、直接的な問題が気になります。

    しかし、高度な生殖医療を必要とする場合を除き、妊娠をするために日々のカラダ作りが大切になります。

    妊娠までの過程で「卵胞の成熟」「排卵」「受精」「着床」の4段階に分けて考えた場合、体の代謝が悪い事で妊娠しにくくなり、代謝が改選されると妊娠しやすくなります。

    妊娠と代謝について

    妊活の為に代謝の良い体つくりが大切ですが、卵子の成熟から着床まで体の代謝がなぜ大切なのでしょうか?

     

    妊娠のプロセス 代謝が悪い場合 代謝が良くなると
    卵胞の成熟期 卵胞が成熟しない、空放卵や変性卵になる可能性。
    染色体異常の発生率も上昇。

    異常な卵子の出現率が低下、先天性以上の発生頻度も低下。元気な卵子がつくられます。
    排卵 排卵がうまくいかない。
    排卵痛や不正出血の症状。
    着床しにくい卵子の可能性。
    排卵がスムーズになる。
    排卵痛や不正出血が改善される。
    着床しやすい排卵状態になりやすい。
    受精 受精がスムーズにいかない。
    受精しても細胞分裂が始まらない。

    受精がスムーズにいく。
    硫酸や先天性異常の発生率が減る。
    細胞分裂がうまく行き妊娠の可能性があがる。
    着床 たんぱく質代謝に異常があると着床しにくい
    糖代謝に異常があると流産の可能性もある
    精子がスムーズに子宮に移動し着床しやすくなる。

     

    妊活の為に代謝を上げる

    代謝が悪い妊娠しやすい体つくりには、代謝をあげる事が重要ですが、そのためには生活習慣や食事、運動などの見直しが大切です。
    個人差はありますが、代謝の回転は卵子の数や質、男性の場合も精子の質にも大きな影響を与えます。
    生活習慣や食事を見直すことで代謝をあげ、「老化した卵子」の若返りも可能と考えられます。

    代謝のチェック

    自身で妊活のためのカラダつくりがチェックするポイントもあります。
    下記のチェック項目であてはまるものが多い場合、改善する必要があります。

  • 基礎体温が、低温相と高温相の2相性にならない。
  • 生理周期が不規則である。
  • 月経痛がどんどん酷くなっている。
  • 基礎体温のベースラインが36.3度以上にならない。
  • 手足の冷えが気になる。
  • 便秘や下痢が気になる。
  • バランスの良い食生活をしてない。
  • 運動不足・急激なダイエット。
  • 代謝を上げる素材・成分

     

    成分 特徴 働き
    ルイボスティ 南アフリカ原産の健康茶で世界中で親しまれています

    ノンカフェインでタンニン濃度も少ないので妊娠中でも飲めます。

    活性酸素を抑えることで知られるSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)様酵素が含まれているので、

    抗酸化作用が高い。亜鉛・カリウム・マンガンなど、豊富なミネラルを含み、生殖機能の低下を防ぐ働きがあるとされます。

    イソフラボン 主に大豆の胚芽にに含まれるフラボノイドの一種で、ダイゼイン,ゲニステイン,グリシテインなどといわれます 大豆イソフラボンに含まれる「エストロゲン」は、女性ホルモンのエストロゲンに科学的構造がよく似ていて、エストロゲンの受容体に結合し、女性ホルモンに似た働きするとされます。

    作用は弱いのですが、子宮内膜の厚みを保ったり、排卵のタイミングを整えるという、効果も期待されます。

    ヘム鉄 不妊の原因は「鉄不足」。カツオ・シジミ・アサリ・青のり・昆布・ひじき・豚や鶏のレバー・ゴマ>肉や魚など動物性の物に多いのが吸収性の高い「ヘム鉄」。

    妊娠を維持させる「黄体ホルモン」の分泌の低下を防ぐには、体内に吸収しやすいヘム鉄を含んだ食事を心がけるのも良いようです。
    ざくろ ざくろの実から抽出されたエキス。さわやかな甘みと酸味があり独特の食感がある果物。 ざくろの成分である「エストロゲン」は、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)と似た働きを持っているので、卵子ををしっかり育てるのに必要なホルモンとされています。

    さらに抗酸化 ポリフェノールも豊富。

    マカ 南米産の栄養バランスに優れた人参系の植物です。 マカに含まれている必須アミノ酸やビタミンやミネラル等の成分が、下垂体に働きかけ、体内で必要なホルモンを生成する手助けを行っています。
    ホルモンバランスを正常に戻す作用があり、月経異常などの症状改善をサポートする事も期待されます。
    ビタミンE ナッツ類・魚卵などに多く含まれる別名 「子宝ビタミン」と呼ばれるビタミンE。 強い抗酸化作用があり、活性酸素の害からからだを守り、 末梢血管を広げ血行を良くする働きがあり、冷え性等の症状を改善する事がわかっています。
    ホルモンバランスの安定化を助け、子宮や胎盤の働きの活発化を促します。